患者さんからよく聞かれます。
「何か良い方法はないでしょうか?」
ダイエットしたい時、病気を良くしたい時、病気とうまく付き合いたい時、仕事に就こうとする時、趣味やスポーツで上達したい時、強迫的な考えから脱却したい時、何かを成し遂げたい時、仕事をうまく回したい時、人間関係の悩みを解決したい時。様々な場面で出てくるテーマでしょうか。
そういう時「自分の今のやり方は間違っていて、何か良い方法があるんじゃないか」極端な場合なら「自分の知らない理想の世界の人々は何か裏技のような方法を持っているに違いない」
そんな風に思ってしまいます。でも、適切で効果的な方法は実は、
”地味で退屈”
なものです。基本的なことを地道にこつこつと継続すること。これに尽きます。ダイエットなら、食事と運動です。ただ、継続するのです。こういう食べ物を食べると痩せやすい、こういう運動すると効果的、〜〜ダイエット法といったものは95を100にする方法。0から95にするのには、地味なことの継続です。
病気を治す裏技もありません。地道な治療を継続して、健康的な活動や思考をだんだんと増やすことです。
私は若い頃、競泳で切磋琢磨していました。同じ練習をする中で、いつも秀でた成績を残す誰もが尊敬する先輩がおり、意を決してあることを聞ききました。「どうしてそんなに速く泳げるんですか」。返ってきた答えは「練習をすることだ」と。確かにその先輩は誰よりも真摯に練習に励み、練習前には筋トレやストレッチをします。私はその先輩ほどは一生懸命しませんでした。メインのきつい練習をいかに手を抜いて無事生きて練習を終えるかを考えていたものです。それから何十年かが経ち、私の子ども達も先輩の子ども達もまた競泳をしています。先輩の子ども達は、私やその先輩の次元を超越して、それはそれは物凄い成績を収める子どもたち(日本代表に選ばれている!)です。ある競技大会で久しぶりに再開し聞いてみました。「どうして子どもたちはそんなに速いんですか」と。返ってきた答えは「練習することだよ」と。何十年経っても世代を超えても返ってきた返答は同じ。裏技や特殊な練習方法でもあるものかと思いましたが、やはりそうではなかったです。
多分、大谷翔平選手やイチローさんも同じ答えを返されるのではないかな?
〜〜療法なるものに期待、希望を見出すのも大事ですが、効果的なものは地味で退屈です。良い方法は実はもう自分の眼の前に転がっています。すでにやっていることかもしれません。要は継続するかなのです。
しばらく、期間が開いてしまった助言シリーズです。今後も書いてみますね。
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